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海外の病院受診システム|日本とは流れが全く違う!意外な落とし穴

私はフィリピン留学、オーストラリアでのワーホリ、カナダでのワーホリの経験がありますが

病院にかからなかったのはフィリピン留学の時だけでした。

いたって健康な私だったのですが、オーストラリアでもカナダでも病院に行く羽目になりました。

その時に知って驚いた日本と海外の病院受診システムの違い

海外滞在者が知っておいた方が良い病院受診の流れについてお話します。




 

まずは総合診療科へ

日本の場合を想像してください。お腹が痛かったら消化器内科、腰が痛かったら整形外科、やけどをしたら皮膚科…

というふうに、患者が自分の症状から受診する科を判断・選択しています。

海外の場合は、そもそもここから違います。

何か病気になったりケガをしたりしたとき、自分の症状から受診する科を決める必要はありません。

むしろ、決めたとしても最初から専門の科を受診することはできません。なぜなら、絶対に紹介状が必要だからです。

海外の場合は総合診療科を受診した後に、総合診療医が判断した専門科へ回されます。

そこで、専門医の診察は必要ないと判断された場合は、総合診療医のみの診察で終わることもあります。

 

次にそれぞれ専門の科へ

総合診療医の診察が終わった後、専門医に診てもらう必要があると判断された場合のみ、専門病院を受診することができます。

専門医の診察を受けるには、総合診療医の書いた紹介状が必須です。

明らかに「これは皮膚科が専門でしょ」「この症状は呼吸器科が専門でしょ」と思うようなことであっても、まずは総合診療科を受診しなければ次の段階に進むことはできません。

俗にいうトリアージをされているということになります。

トリアージ

患者の重症度に基づいて、治療の優先度を決定して選別を行うこと。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

日本はこのシステムを救急や緊急・災害時以外には導入していないので

「え?そんなことで病院に来たの?」という人から、「救急を受診したほうが良いんじゃない?」という人までが待合室に混在しています。

海外ではこんなことは絶対にありえません。

しっかりと総合診療医が最初に診察をした上で専門医の診察が必要か判断しているので

総合診療医の診察のみで回復が見込める人は、専門科には回されません。




同じ科でも別の部位や他の症状なら再び総合診療科へ

たまに、「腰も痛いけど肩も痛い」「首の湿疹で受診したけど、腹には痒いところがある」

この場合に"ついで"診察をしてもらうことはできません。

同じ日時に発生した怪我や病気でなければ、同じ科に見てもらえそうな症状であっても、他の部位の同じような症状であっても

専門医の診察を受けることもできなければ、薬を出してもらうこともできません。

同じ科の類であっても別の部位にあったり、ちがう日時に発症したものであれば、それはまた別に総合診療科に診てもらった後に専門医を受診しなければなりません。

日本に住んでいる私たちからしたら、とっても面倒くさいですが、海外はオーストラリアもカナダも同じシステムでした。

 

海外の病院受診システムのメリット・デメリット

あまり良いシステムには感じなかったかもしれませんが、このシステムにはもちろんメリットもあります。

それは、本当に専門医を受診すべき人だけが選ばれ、患者も医師も無駄な時間も薬も減らせるということです。

別に専門医でなく総合診療医でも判断できる病気や、対処できる小さな怪我なども沢山あります。

それをいちいち専門医に回していては税金からまかなわれている医療費もバカになりませんし、医者のエネルギーも無駄に消費させてしまいます。

税金や医師の労働時間を考えると海外の病院受診システムにはメリットがありますが、実はデメリットもあります。

それは本当に急ぎで専門医の診察が必要な時に、総合診療医を必ず一旦挟まなければならないので、専門科にたどり着くまでに時間がかかってしまうことです。

さっき上でも話したように、明らかに

「これは皮膚科でしょ」


「これなら整形でしょ」


「絶対これは脳外科でしょ」

といって受診するべき専門の科が分かっていたとしても

私たちが直接 整形外科や脳外科を訪ねて診察をしてもらうことはできません。

そのため若干ではあるかもしれませんが、タイムラグが生じてしまい、最悪の場合は手遅れになることも考えられます。

専門医の診察を必要としない小さな病気や怪我の患者を選別する反面、

本当に専門医の診察や早期の治療開始を必要とする場合には時間を要してしまいます。

 

海外がこのシステムである理由

国民全員の医療費がタダ不必要な医療費を削減するため

 

日本とは全く違う海外の病院受診システム まとめ

日本と海外では病院受診における最初からの流れが違うので、何か病気や怪我をした場合にはできるだけ早めに総合診療医に掛かりましょう。

そうでないと、専門医に診てもらう時には重症化してしまうことも想定されます。

というのも、専門病院は総合診療科のある病院とは別の場所にあるので、当日に診てもらうことが難しい場合もありますし

専門科に行っても沢山の患者さんが待っているので、診察までに時間が掛かってしまうことがあります。

日本とは全く病院受診のシステムが異なるので、海外滞在中に何かあった場合は早めに病院受診するのが◎

 

メモ

まずは、海外滞在中の緊急時に行くことができる 滞在先から近い病院について調べておくことから始めましょう。

 

ワーホリや留学中に海外で病院受診をする場合には、その滞在国での医療保険に加入していないため

私たちはかかったすべての医療費を自己負担しなければなりません。

私が理想とする海外旅行保険の使い方は「保険には入ってたけど、何事もなく無事に帰ってこれたね」と帰国後に話せるというもの。

海外では日本のように簡単に病院受診できないということを、留学やワーホリに行く予定の人は覚えておきましょう。

 

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